文字起こしツールを導入する際、「機密情報が漏洩しないか」「データは安全に管理されているか」といった安全性の懸念は避けて通れません。本記事では、Nottaの安全性について徹底解説します。
本記事でわかること:
– Nottaのセキュリティ認証とコンプライアンス
– データ保護・暗号化の仕組み
– 企業導入時の注意点
– 他ツールとの安全性比較
– 安全な文字起こし運用のベストプラクティス
Nottaは、セキュリティ要件の高い企業・組織でも導入できる仕組みを整えています。
Nottaとは?基本情報とセキュリティの重要性
Nottaは、AI音声認識と文字起こしに特化したSaaSツールです。日本語を含む多言語対応で、ビジネス会議、講義、インタビューなどで活用されています。
Nottaの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス | AI文字起こしツール |
| 対応言語 | 日本語、英語、中国語など |
| 主な用途 | 会議議事録、講義ノート、インタビュー |
| 提供元 | Notta Inc. |
セキュリティが重要な理由
文字起こしツールは、以下の機密情報を扱う可能性があります:
- 会議内容:経営戦略、製品情報、人事案件
- 顧客情報:氏名、連絡先、要望
- 財務情報:売上、利益、予算
- 知的財産:技術情報、ノウハウ
そのため、ツール選定時には安全性の確認が必須です。
Nottaのセキュリティ認証とコンプライアンス
セキュリティ認証の状況
Nottaは、以下のセキュリティ認証を取得しています(2026年3月現在):
- SOC 2 Type II:取得済み(データセキュリティの国際標準)
- GDPR:対応(EU一般データ保護規則)
- ISO 27001:準備中/要確認(情報セキュリティマネジメント)
注:認証状況は常に変化するため、公式サイトで最新情報を確認してください。
SOC 2 Type IIとは?
SOC 2(System and Organization Controls)は、米国公認会計士協会が定めるセキュリティ基準です。
評価項目:
– セキュリティ
– 可用性
– 完全性
– 機密性
– プライバシー
SOC 2 Type II認証は、一定期間にわたるセキュリティ管理体制の継続的な運用を評価するもので、取得には高度なセキュリティ体制が必要です。
GDPR対応
EUの一般データ保護規則(GDPR)に対応しており、EU市民のデータを適切に保護する体制を整えています。
主な対応内容:
– データ処理契約の締結
– データ主体の権利の尊重
– EU域内データ保持のオプション
– データ侵害通知体制
Nottaのデータ保護・暗号化の仕組み
暗号化方式
Nottaは、データの保存・転送時に暗号化を適用しています。
| 段階 | 暗号化方式 | 説明 |
|---|---|---|
| 転送時 | TLS 1.2+ | データ通信の暗号化 |
| 保存時 | AES-256 | データ保存の暗号化 |
| 鍵管理 | AWS KMS | キーマネジメントサービス |
データ保存場所
Nottaのデータは、主要なクラウドプロバイダーのデータセンターに保存されています。
- AWS(Amazon Web Services)
- データセンターの所在地:米国、EUなど
日本のデータ保存を要する場合は、別途確認が必要です。
データ保持期間
主要なデータ種類と保持期間は以下の通りです:
- 音声データ:デフォルト設定による(ユーザーが削除可能)
- 文字起こしデータ:アカウントがある限り(エクスポート可能)
- 削除データ:30日以内に完全削除(バックアップも削除)
データ削除の仕組み
- アカウント削除:全データの完全削除
- 個別データ削除:録音・テキストの個別削除
- 自動削除設定:一定期間後の自動削除設定可能

企業導入時の注意点
注意点1:データリージョン
日本の企業が導入する場合、データの保存場所に注意が必要です。
確認事項:
– データがどの国/地域に保存されるか
– 日本のデータセンターに保存可能か
– クロスボーダー転送のポリシー
注意点2:アクセス権限管理
企業導入時は、適切なアクセス権限設定が重要です。
設定項目:
– チームメンバーの招待・削除
– プロジェクト単位の権限設定
– 管理者権限の限定
注意点3:監査ログ
セキュリティインシデント発生時の追跡に必要です。
確認事項:
– アクセスログの記録
– ログの保存期間
– ログのエクスポート機能
注意点4:BAA(Business Associate Agreement)
医療機関などが導入する場合、BAAの締結が必要です。
確認事項:
– BAAに対応しているか
– HIPAA準拠の有無
会議ボットが入らないツールなら、セキュリティリスクを低減できます
他の文字起こしツールとの安全性比較
主要ツールのセキュリティ比較
| ツール | SOC 2 | データ保存場所 | ボット方式 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Notta | ✓ | AWS | 会議ボットあり | 日本語対応、認証取得済み |
| Felo Subtitles | 準備中 | 日本 | ボット不要 | プライバシー重視 |
| Otter.ai | ✓ | 米国 | 会議ボットあり | 英語特化 |
| Google Cloud STT | ✓ | 全球 | API | スケーラビリティ重視 |
ボット方式のセキュリティリスク
多くの文字起こしツールは「会議ボット」を会議に参加させる方式をとりますが、これにはリスクがあります。
ボット方式のリスク:
– 参加者リストにボットが表示される
– 誰が記録しているか不明確
– 機密会議での心理的抵抗
Felo Subtitlesの方式:
– システムオーディオキャプチャ方式
– 会議ボット不要
– 参加者リストに表示されない
詳しくは、Notta精度比較記事もご参照ください。

安全な文字起こし運用のベストプラクティス
ベストプラクティス1:機密レベルの分類
取り扱う情報の機密度に応じて、ツールの使い分けを推奨します。
- 極秘:専用のオンプレミス環境
- 秘:セキュアなSaaSツール(Nottaなど)
- 社外秘:一般的なSaaSツール
- 公開:どのツールでも可
Web会議のセキュリティ設定については、Zoom背景設定ガイドも参考にしてください。
ベストプラクティス2:利用ガイドラインの策定
組織で統一的な利用ルールを定めましょう。
含めるべき項目:
– 利用可能な会議の種類
– 禁止事項(個人情報の入力など)
– データ保持期間のルール
– インシデント発生時の連絡先
ベストプラクティス3:定期的な見直し
セキュリティ要件は常に変化します。
- 年1回以上:ツールのセキュリティ機能を見直す
- インシデント時:直ちに影響範囲を確認
- 制度変更時:新規制への対応を確認
ベストプラクティス4:従業員教育
ツールの正しい使い方を教育することで、人的ミスを防ぎます。
教育内容:
– 機密情報の取り扱い
– 適切な権限設定
– 異常時の報告フロー

Notta導入前のチェックリスト
導入前に以下を確認することで、セキュリティリスクを低減できます。
- [ ] SOC 2 Type II認証を取得している
- [ ] データ保存場所が確認できる
- [ ] データ削除の手順が明確である
- [ ] アクセス権限設定が適切にできる
- [ ] 監査ログが取得できる
- [ ] BAA対応が必要な場合、対応可能である
- [ ] サポート窓口が日本語で利用可能である
- [ ] 日本の法規制(個人情報保護法)に対応している

よくある質問(FAQ)
Q1: Nottaは日本の企業でも使えますか?
はい、日本の企業でも使えます。ただし、データ保存場所やコンプライアンス要件を事前に確認してください。
Q2: 会議内容は第三者に漏洩する可能性はありますか?
Nottaは適切なセキュリティ対策を講じていますが、絶対に漏洩しないという保証はありません。重要な会議では、社内オンプレミス環境の検討も検討してください。
Q3: データは日本国内に保存されますか?
NottaのデータはAWSなどの海外データセンターに保存される可能性があります。国内保存が必須の場合は、国内データセンターに対応したツールを検討してください。
Q4: Nottaよりセキュアな代替ツールはありますか?
セキュリティ要件の高い場合は、以下も検討してください:
– オンプレミス型:社内インフラで完結
– ボット不要型:Felo Subtitlesなど
音声認識ツールの選択には、Whisper AIの解説も参考にしてください。
Q5: SOC 2認証がないツールは使ってはいけませんか?
必ずしもそうではありませんが、企業導入ではSOC 2認証の有無が一つの目安になります。
Q6: セキュリティインシデントが発生した場合どうすれば?
直ちにツール提供元に連絡し、影響範囲を確認してください。必要に応じて、関係者への通知と法的対応を進めます。
チームでのセキュリティ意識向上には、チームビルディングの取り組みも有効です。
まとめ:Nottaの安全性と選び方
Nottaは、SOC 2 Type II認証を取得するなど、一定のセキュリティ水準を満たした文字起こしツールです。多くの企業で安全に利用されています。
Notta導入が適しているケース:
– SOC 2認証が必要な企業
– 日本語の高精度文字起こしが必要
– チームでの協業機能が欲しい
別ツール検討がおすすめなケース:
– データ国内保存が必須
– 会議ボットを入れたくない
– オンプレミス環境が必須
ボット不要の文字起こしツールも検討してみてください。
用途とセキュリティ要件に合わせて、最適なツールを選びましょう。
